探究型学習協働プロジェクト 東北芸術工科大学

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お知らせ

テーマは「働き方改革」!先生方対象のデザイン思考研修を行いました。

酒田市立泉小学校(山形県)の職員研修会で、「デザイン思考を活用した探究型学習」を活用した実践授業を行いました。

今回は、事前のリクエストにより「働き方改革」をテーマに研修会を行いました。
「デザイン思考を活用した探究型学習」のプロセスを活用し、先生方が協働で「働き方」に関する課題を解決するための方法を考え、提案する90分の研修会です。

さらに今回は、解決したいテーマを
「どうしたら時間外勤務を45時間以内にすることができるか?」
という課題設定文※で統一し、参加者全員が共通の課題に取り組む仕組みにしました。

※)課題設定文「どうすれば○○○○○できるか?(How might we…?)」
解決行動を前提とした問いの文章の形。ありたい姿と現状の差から表出してきた課題点を、「どうすれば○○○○○できるか?」に置き換えることで、当事者の視点から問題解決のアイデアを出しやすくする効果があります。

[研修会の内容]
○デザイン思考と探究型学習の共通点のレクチャー
○アイスブレイクⅠ 失敗しても受け入れられる空気をつくる
○アイスブレイクⅡ「Yes,and」と「No,because」の会話
○ブレインストーミング4つのルール
○アイスブレイクⅢ アイデアを広げる感覚を掴む
○ブレインストーミングによるアイデア展開
○5W1Hの構成による具体的な提案内容の検討
○4つの評価視点に検証・改善
○発表

これらの一連のワークに4~5人グループで取り組んでいただきました。
ワーク中は、活動と活動の間にアイスブレイクを挟み、不安や思考を解きほぐしながら進めることがポイントです。
実際に、3種類のアイスブレイクを通して「安心かつ創造的な空気づくり」を体験しながら、
・課題を解決するためのアイデアを広げる。
・グルーピングで全体を整理し、光るアイデアを見つける。
・光るアイデアを核に相性の良いアイデアを組み合わせ、5W1Hの形で提案をまとめる。
の協働ワークをすすめました。
最後にグループごとに提案内容を発表してワークは終了です。


↑アイデアを広げるブレインストーミング。この時間は右脳を使ってアイデアを広げることに注力。ポイントは「①善しあしをすぐに判断しない/②飛躍した自由なアイデアを歓迎する/③他の人のアイデアを膨らませる/④質よりも量を意識して気軽に取り組む」

参加いただいた先生方から、嬉しいご感想と振り返りをいただきましたので一部をご紹介します。

[先生方からのご感想]
●もっと柔軟で枠にとらわれない考え方を持ちたいと思いました。また、一人で考えるより、複数でアイデアを出し合った方が、より深い内容になって、わくわくしました。
●絵を描くことやデザインを考えるのは得意でも好きでもないが、『デザイン思考』というのは気軽に取り組めるものでした(思っていたのと違った)。全体で話し合った意見が目に見える形で解決へとつながっていくのを実感することができました。
●デザイン思考は、様々な場面、集団に使えることが分かりました。予測のできないこれからの時代、是非活用していきたいと思える研修でした。
●失敗から学ぶものがある。周りが失敗をも認めてくれる。子どもの頃にそれを実感できたらすばらしい。授業や、学校生活のいろんな場面でそんな所が育んでいけたら、子どもたちの前向きなきもちや、自信につながるのかなと感じました。
●安心して話ができる雰囲気の中で、アイディアを出し合い、話を深めていくことが楽しいと思いました。課題設定も「どうすれば・・・か」という出し方だと話しやすいなと思いました。
●「どうすれば、~できるか」のように、問いの形を工夫することで子ども達の考え方・意識が変わってくるのではないかと感じました。『発散と収束』をうまく生かして取り入れていきたいです。
●90分楽しくあっという間でした。このような授業ができると子ども達も授業が楽しくなるのだなと感じました。

デザイン思考は課題解決のための思考法です。解が無数にある課題に対し、新しい発想や価値観を取り入れながら最適解を導いていくプロセスと思考法は、探究型学習だけでなく、暮らしや仕事といった日常の中でも生きる力だと改めて感じました。
今回、お声がけいただきました酒田市立泉小学校の皆さまに、心より御礼を申し上げます。

本学では、リクエストに応じて、先生方を対象とした「デザイン思考を活用した探究型学習プログラム」の研修会を実施しています。内容や実施方法など、お気軽にお問合せください。